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東京国際映画祭「クリエイション  ダーウィンの幻想 Creation」 [映画]

「クリエイション  ダーウィンの幻想 Creation」

監督:ジョン・アミエル
ポール・ベタニー、ジェニファー・コネリー、ジェレミー・ノーザム

19世紀、当時の宗教、哲学に反する画期的な生物学理論を確立した「種の起源」の作者チャールズ・ダーウィンとその家族を描くドラマ。ダーウィンとその献身的で篤い信仰心を持つ妻エマを、実際におしどり夫婦として知られるポール・ベタニー、ジェニファー・コネリーが演じる。製作は『ラストエンペラー』のジェレミー・トーマス。

注:はげしくネタバレします。

この映画を見ていて、最初のうちはあまりにダーウィンの苦悩を見ているのが辛くて、さらに治療と称する数々の恐ろしいことに辟易し「なんでこんな辛い思いしに、こんな映画なんか見ちゃったんだろう」と思ってしまった。
最初は「種の起源」が教会の教えに逆らうことになると、それを危惧して出版をためらっているのだと思っていた。
しかしそれは原因の一つで、彼にはもうひとつ心に秘めたある疑問があったのだ。
それを口に出したとき、彼は救われる。

ダーウィンの「種の起源」はアメリカのある州では全く認められていないという。
それほどキリスト教にとっては全てのものが神が作ったという考え方は重要なのだろうか?
その感覚がよく分からないので、ダーウィンの苦悩の程が理解できたとは思えない。
しかし信仰とは宗教に限らず、生きてゆく支えになるのは理解できる。
自分の娘を失い(助けてくれれば生涯を捧げると誓ったが、神は、応えてはくれなかった)それがきっかけで夫婦の仲もぎこちなくなっていく。彼の心の中には自分の選択が正しかったのか、妻が責めているのではないかという疑問と、いとこ同士の結婚で生まれた娘の血の濃さが、病気の原因ではないかという不安がうずまいている。
しかし不安を持っていたのは妻も同じで、彼女も娘の死に責任を感じていた。
そして二人は結婚すべきでなかったというダーウィン。しかしそれでも二人は愛し合っていたのだ。
「僕はただ君と一緒にいたかったんだ」
「もし私がこうなると分かっていても、明日の私はあなたと結婚するわ」
ほんのちいさな一言で、人というのは救われるときもあるのだなあ。
結局愛が彼を救った訳だ(笑)

それにしてもイギリス映画の画面は美しい。
緑豊かな自然も、やさしい色合い。しかし時としてダーウィンの書斎の雑然さなど、偏執的に細かいのも面白い。自然のサイクルを早回しで見せるあたりはBBCのドキュメンタリーみたい。
オランウータンの演技もすばらしく、彼女のエピソードは涙を禁じ得なかった。
事実に基づく話だけれど、ほんのすこしのファンタジー色が、見終わった後に妙に印象に残る作品だった。



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